2017.01.30 Mon TEXT:Yukiko Yamane CATEGORY:report
ミラノとパリのメンズコレクションの間にドイツ・ベルリンで開催されるベルリン・ファッションウィーク。
http://www.fashion-week-berlin.com/en.html
主要4大都市と比べると小規模ではあるものの、連日開催されるたくさんのイベントやパーティー、ベルリンベースのデザイナーやマガジンの存在など、まさにここでしか見れない見逃せないシーンがある。
それを象徴するかのように、毎シーズン各会場で配布される"Berlin Fashion Week Magazine"。23号目にあたる今期の表紙を、いま世界的に注目の集まるベルリン拠点のカルチャー誌032cクルーが飾った。
各々のファッションを纏った人々で溢れるこのシーズンは、自然と気持ちが高まるもの。今期はファッションショーとトレードショーにポイントを絞ってご紹介する。
以下、各会場の写真と共に、ぜひ現場の空気感を感じとって頂きたい。
① ファッションショー
ファッションウィークにランウェイショーは欠かせない。いくつかある会場の中、今期はミッテにそびえ立つKaufhaus Jarndorfを訪れた。1904年から残る元デパートは、その姿を残したまま現在複合イベントスペースとして存在する。
1階エントランスでは、メルセデスベンツがお出迎え。期間中デザイナーズショールーム”THE SHOP”もオープンしており、デザイナー達とコミュニケーションをとれる場として、一般公開されている。
2階はラウンジ、3階がショー会場となっており、ここからは入場する際にショーのインビテーションが必要だ。
何度訪れても、ショー会場に漂う厳かな雰囲気は身が引き締まる。自分の席にたどり着き、開始を待つ数分間は、これからどんなクリエーションを私達に見せてくれるのかと待ち遠しくて仕方がない。今期はベルリン・ファッションウィーク常連デザイナー3組のショーを拝見した。
VLADIMIR KARALEEV
SADAK
Odeur Studios
② PREMIUM
https://www.premiumexhibitions.com
ベルリンのトレードショーでおなじみのPREMIUM(プレミアム)。出店者数は約1000ブランドと群を抜いて多い。そのため、メンズ、ウィメンズを問わず、カジュアル〜ハイエンドと幅広いラインナップだ。とにかく会場が広く、ジャンル・バリエーションも豊富なため、見応えのあるファッショントレードショーだ。
③ SEEK
https://www.seekexhibitions.com
個人的にもテイストがバシッとハマるコンテンポラリー色の強いファッショントレードショーSEEK(シーク)。
ぜひ前回のレポート(SS2016)と共にご覧頂きたい。
http://bnana.jp/mags/seek-berlin-2016/
DJミュージックやライブペインティングなど、展示以外のコンテンツも充実していることも魅力の一つ。
隣接したBRIGHT(ブライト)はストリートファッションとスポーツブランドを融合したラインナップ、今期から新たにアウトドアスペースも展開されていた。
シュプレー川沿いという最高のロケーション。連日フードコートや野外DJライブと屋外も盛り上がる夏とは違い、氷点下を記録した今期は気持ち縮小傾向にはあったが、それを感じさせないほど会場は熱気を帯びていた。
アフターパーティーはボーリング会場と、これまたSEEKらしい何とも粋な試みだった。毎年夏のファッションウィークでは、ニューヨーク&ベルリンベースのマガジンHighsnobietyがSEEK期間中〜アフターパーティーまで盛り上げてくれるので、そちらも楽しみだ。
次回の開催は7/4-7。冬とは正反対、清々しいほど気持ちの良いベルリンの夏。ベルリナー達がもっとも生き生きとし、世界中から人々がこぞって集まる絶好のシーズンだ。7月前半にこの街を訪れる際は、ぜひファッションウィークのスケジュールもチェックすることをオススメする。
Photos by Yukiko Yamane
ライタープロフィール:山根 裕紀子 (YUKIKO YAMANE)
2012年よりドイツ・ベルリンへ拠点を移し、PRライター&コーディネーター、アーティストとして活動中。刺激的なベルリンカルチャーにますます惹かれる中、2015年より、新たにコーディネート・ライター業をスタート。現在men's FUDGEにて連載を持つ。ガイドには載っていないコアなエリアやローカルネタ、移り変わりが激しく混沌としたベルリンのアート・ファッションシーンを独自の視点で発信。雑誌等の取材・アテンド・通訳をはじめ、国内外のアーティスト・デザイナーとの撮影やポップアップショップのオーガナイズ、ファッションウィーク・トレードショーのアテンドなどを中心に、日本とベルリンの架け橋としてマルチに活躍中。
Website: http://www.yukikoyamane.com
Contact: yyy.yamane@gmail.com
※貸切バスでフェス・ツアーを企画でしたらBANANA系列のbusketをご利用ください。 https://busket.net/