We are against!! ベルリンのクラブカルチャーを守り抜いた熱い男たちの物語

2015.05.08 Fri TEXT:BANANA CATEGORY:column

(BAR25 official)

「“Berlin is Berlin” ベルリンは他のどこの街よりおもしろい」伝説のクラブBAR25創設者の1人であり、現HolzmarktのCEOである:ユヴァール・ディーツィガー*氏は語る。

“Berlin is Berlin” これはベルリナーが良く使う決まり文句のような言葉であるが、「ベルリンはベルリンであって、ドイツではない」という意味を持つ。ドイツの首都なのに何を言ってるんだ!と思うかもしれないが、それだけ独特で特別な街ということであり、リスペクトの意が込められている。

Holzmarktは、ユバール氏とパートナーのマリオ氏を中心に80人のスタッフを抱えるカルチャー施設を運営しているカンパニー。壁崩壊後、100万人が去ったゴーストタウン・ベルリンに、クラブという新しいカルチャーを根付かせ、小さな掘建て小屋からスタートし、後に世界中で語り継がれるまでとなった伝説のクラブ”BAR25”を生み出した。

政府による度重なる立退き要求に裁判で挑み、一度はドイツ政府に立退きを強いられたが、スイスの年金機構ファンドの支援により開発エリアだった土地を75年のリース契約で再契約を勝ち取った。(また年金機構という組織が支援したという点にもドイツの合理主義を感じる。)
”We are against!!”と、デモを起こし、市民を味方に付け、支援者を集い、自分たちのコミュニティーを守り抜いてきた。とにかく行動あるのみ!!時代の移り変わりに翻弄されながらも、自分たちの城を守り抜いてきた熱い男たちの物語がここにある。

現在は更地の中にクラブ&レストランのKaterBlauやマッサージ&サウナを運営しながら、新たな施設として、レストラン、スパ、シアター、クラブなどを増設中。建築作業は全てDIYというからもう感服である。

「BAR25がクローズになったのは良いタイミングだったと思ってるよ。スタッフ全員トレイラーやバーに泊まり込んで、金曜日から月曜日まで不眠不休で働かなくてはいけなかったし、人が来過ぎてしまって、不本意な規制をしなくてはいけなかった。自分たちが遊ぶために作った小さな小屋がそこまで有名になるとは思ってなかったんだ。 ベルリンは良くも悪くもすごく変わったね。とにかく物価が急激に上がったから若くて貧しいアーティストはバーなどでバイトしないと生活出来なくなったし、制作活動に没頭出来ない環境になってしまったから。」

ユバール氏は語る。

何でも自分たちの手で作り上げるポリシーを持つ男たちが建設しているすぐ後ろにはモダンな高層ビルが次々と建てられている。跡形もなく消えたBAR25のエントランスは時代に取り残されたような侘しさと、この更地からまた新たな伝説が生まれるであろう期待とが入り混じる何とも言えないカオスな空間が広がっていた。

(Photo by Katsuhiko Sagai)

KaterBlau

Holzmarktstraße 25, 10243 Berlin

http://www.katerblau.de/

(*取材のために特別に撮影させてもらったため、建設中のエリアに入ることは出来ません。)

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