世界初演から1年。ブラック ブラック再び!宮川彬良の全章ピアノ演奏、長谷川寧 による による 新演出 ! 浜松、米子にて開催。

2016.09.18 Sun TEXT:BANANA CATEGORY:PRODUCT

このPRODUCTの申し込み受付は終了しております。

世界初演から1年‥‥。ブラック・ジャック再び!!宮川彬良の全章ピアノ!長谷川寧による新演出!

【歌劇ブラック・ジャック】
昨年 2015 年 8 月 30 日(日)にアクトシティ浜松大ホール(2,336 名収容)満席で世界初演を果たした「歌劇ブラック・ジャック」から 1 年。好評を博し、再び 9 月に浜松、来年 2 月には初の引っ越し公演というべき米子公演が開催されます。今回の 2016 版の演奏は、宮川彬良音楽監督自身が全章の伴奏を一人で担当、前回の振付・ステージングを担当した長谷川寧氏が全体の構成、演出、振付を担当し、同じく前回演出担当をした田尾下哲氏が監修を務める他、新たなスタッフ陣として長谷川寧氏構成・演出・振付「死刑執行中脱獄進行中」(原作:荒木飛呂彦 主演・共同振付:森山未來)でもスタッフを担当した衣裳の山本亜須香氏(ファッションブランド「FUGAHUM」デザイナー)、美術の杉山至氏(オペラ「海、静かな海」(作曲:細川俊夫 台本・演出:平田オリザ)美術)他、豪華制作スタッフ陣で再構築されます。

「歌劇ブラック・ジャック」は企画構想から 5 年の年月を費やし、第 7 回浜松市民オペラとして開催いたしました。
本公演は 3 章ものになっており、それぞれが読み切るスタイルで完結され、全章にわたり「時」と「命」を語りかけるテーマが深い感動を与えます。エンタテインメントを熟知した宮川音楽は明快な響きと心に残るメロディーラインが特徴で、日 本語のオペラの言葉も聴き取りやすく表現されています。ミュージカル的な表現の場面からクラシックの世界まで多種多様の世界観その全てが音楽で進行している、まさしく宮川氏が命を削って創作した作品です。また、響敏也が手掛ける脚本は手塚作品の特徴でもあるコミカルな演出を効果的に使っており、3 時間あまりの公演は密度の高く、深い感動を呼ぶ作品となっています。フィナーレを飾る「コップ一杯の水」では壮大な楽曲に観客を興奮と感動の最高地点に誘います。
前回の演出では田尾下氏による印象的な場面演出、そしてその振付・ステージングとして前衛的なアプローチで作品をサポートしていた長谷川寧氏が、今回の 2016 年度の公演では演出をはじめ全般を構成担当し、全く新しい作品として蘇ります。オペラの枠を超越した新演出が今回の最大の目玉といえます。宮川音楽と長谷川演出、そして日本のオペラ界を牽引するキャスト陣の活躍に乞うご期待ください。


公演タイトル:歌劇 BLACK JACK
公 演 内 容:第 1 章<87 歳の挑戦> 第 2 章<お前の中の俺> 第 3 章<母と子のカノン>

原 作:手塚治虫「ブラック・ジャック」
手塚治虫全集 DX 版 第 7 巻 第 6 話 『あるスターの死』 (第 1 章)
手塚治虫全集 DX 版 第 15 巻 第 4 話 『ミユキとベン』 (第 2 章)
手塚治虫全集 DX 版 第 10 巻 第 10 話 『おばあちゃん』 (第 3 章)

<主催・企画制作>
公益財団法人浜松市文化振興財団

<制作スタッフ>
音楽監督・ピアノ:宮川彬良
構成・演出・振付:長谷川寧(冨士山アネット)
脚本・歌詞:響敏也
監修:田尾下哲
美術:杉山至
衣裳:山本亜須香(FUGAHUM)
演出助手:青木真緒
振付助手:高谷楓
映像:中澤陽
照明:奥田賢太
ヘアメイク:林摩規子
伴奏ピアノ:加藤真弓、近藤麻由
カバーキャスト:井上大聞
舞台制作:㈱ステージループ

<出演>
大山大輔/鷲尾麻衣/水船桂太郎/吉田裕太/髙畠伸吾/鈴木玲奈/今井学/今野沙知恵/加藤宏隆/中島実紀/田上知穂/趙知奈

<企画協力>
株式会社手塚プロダクション


浜松公演
2016 年 9 月 18 日(日) 15:00 開演
会場:アクトシティ浜松中ホール(1,030 席)
静岡県浜松市中区板屋町 111-1
料金:全席指定 2,000 円
主催・企画制作:(公財)浜松市文化振興財団
企画協力:㈱手塚プロダクション

鳥取公演
2017 年 2 月 26 日(日) 15:00 開演予定
会場:米子市公会堂(1,120 席)
鳥取県米子市角盤町 2-61
料金:調整中
主催:(公財)鳥取県文化振興財団
(一財)米子市文化財団
新日本海新聞社
企画制作:(公財)浜松市文化振興財団
企画協力:㈱手塚プロダクション

※未就学児のご入場はご遠盧ください。


第 1 章 <87 歳の挑戦> あらすじ

誰もが永遠の人生、不老長寿に憧れる。しかも、ただ長く生きるのでなく、より良く、より美しく、より華やかであって、そのうえで、より長く生きることへ憧れる。それが憧れであるあいだは、いい。不老長寿は現時点では不可能だ。憧れるだけ。しかし憧れが、もし執念となり、時への挑戦となったとき、人はどんな永遠を手に入れるのか…。
アメリカ往年のアイドル女優で歌手だったベティ・アンダーソンは、決して裕福ではない家庭に育ち、しかし僅かなチャンスを見事に活かし、全アメリカの恋人とまで呼ばれる大スターの座に就いた。それから 60 数年。現在 87 歳のベティは家政婦マリーと穏やかに余生を楽しんでいる。そこへ波紋をたてに来たのは、代理店の一行 3 人組。調子良く淀みなく喋りまくる。誰も知る「昔の有名スター」ベティを、デジタル時代に遅れてきた3枚目「うちのグラン・マ」として話題作りしつつ、じつはこちらが本命の若いアイドルと組ませる。時機を見て若い本命に焦点を絞り、ベティは使い捨て、という筋書き。その世界に長いだけに、ベティはそれを独自の勘で察知、代理店を追い返す。しかし、そのことが眠っていたベティの「舞台と照明とカメラ」への郷愁に火をつける。炎は次第にメラメラと身を焦がす。彼女は想う。
「たった 1 日でもいい。もう一度、あの頃の若さと肌と、美貌を取り戻せたら。その場で死んだっていいわ。私はアメリカの頂点に輝いた女優よ歌手よ。私を唯の老人としか見ていない新聞配達の少年、私は美しかったのよ」
いつか聴いた奇蹟の医師ブラック・ジャックなら、自分の願いを叶えてくれるかもしれない。行こう彼の国へ。ベティは来日して、ピストル自殺を決行する命懸けの嘆願で、ブラック・ジャックに手術を承諾させる。若い皮膚を移植され、見事に 20 代の自分に戻ったベティは、見知らぬ東京の街を、幸福感に包まれて眺め、そして空港へ向かう。「アメリカ。誰もが私を知ってる国。若い私を知っている国。アメリカへ、帰る。100%若い時のままの姿で。みんな、待ってて。ベティが帰ってきたのよ」ベティの 2 度目のデビューの幕は…。


第 2 章<お前の中の俺> あらすじ

人と人が愛しあうことは、互いの「時」を重ね合うことだ。
その日そのときまで、別の時間を生きてきた 2 人が、ある日ある時から、それぞれの時間の、かなりな部分を重ねて生きて ゆく。その重なり合いの自然さは穏やかな日常に繋がり、重なりが火花を生むなら、それは刺戟ある日常となる。いずれを選ぶかは、その恋愛のかたち次第だ。
彩香は名門女学園に通う 17 歳。人目を惹く派手さはないが、知的な美少女。クラスでは目立たないほうだが、慌てず騒がず沈着生成にものごとを判断して処理できる、大人の思慮がある。裕福な環境落ち着きのある態度、子供じみた仲間に入らない、そうした特質が却って、名門女学園の落ちこぼれグループの反感を買い、いわゆるイジメに遭っている。ただ、彩香はそれほどにダメージを受けていない。むしろイジメている側を憐れんでいるところがあるのだ。それがまた、イジメ・グループにとって癇に障るのだが。しかし彩香を打ちのめすのは、ほかにあった。青春真っ盛りでの癌だった。
彩香に何かと付きまとっているのは界隈の不良グループのリーダーの渉。気性のサッパリした好青年のはずだが、どこかでグレて、日陰の連中と付き合うことになり、やがて首領格に持ち上げられた。彩香の癌を知って渉は、奇蹟の手術屋ブラック・ジャックを想う。リーダーの威風を吹かせ、界隈の商店から用心棒じみた謝礼を巻き上げてブラック・ジャックに逢う。しかし要求額の桁が違っていた。渉は、衝動的に銀行を襲う。「俺ぁ余分な金まで欲しくない。彩香を救う手術代だけあればいい」大銀行を襲うにしては軽微な装備で犯行に成功した渉は、その金を持ってブラック・ジャックを訪ねるのだが、その渉を待っていたのは…。


第 3 章<母と子のカノン> あらすじ

新緑や新芽が萌える活気の原動力は、春の陽射しや梅雨の恵みの水でもない。
過ぎた「時」の向こうに、枯れ落ちた 1 世代前の芽や葉や実があるのは、誰にでも想像がつく。彼らは、姿を消したのでも 死んだのでもない。新しい世代のため、枯れ落ちるという手段で、豊かな栄養源を地上に準備したのだ。確かに命は受け継 がれ、滅びない。邦子の夫だった男は、競馬から競輪、パチンコに賭けマージャンと、賭博にすぐ手を出し異様にだらしなく、借金を繰り返しては、借りた金をまたもや博奕で返そうとして泥沼に堕ちて行く男だった。他にも呆れるほど気味の悪い癖を持っていたが、結婚するまでは化けの皮で隠していたらしい。乳飲み子を抱えていても構わず昼も夜も賭博遊興だった。起きるべくして起きたある事件で、邦子は男を見限った。離婚。
その後の日々は、生活費との闘い。そんなとき、幼い猪一が初めて聞く名前の病気と診断された。余命幾ばくもないと。神仏に願を掛けた。その行き帰りの道で聞いた噂が、六法寺医師。どの医者が診ても寺へ送るしかない患者を、嘘のように治してしまう名医だと。ただし法外な謝礼を要求する。六法寺はブラック・ジャックの師匠だという。邦子に戸惑う余裕は、なかった。猪一の命が助かるなら、利子だけでも一生続く怪しげな金融で借りてもいい。ところが六法寺は金の亡者ではなかった。誇り高いだけだった。無利子で金を貸そうという。それは貸すのでなく、しばし立て替えてくれるのと同じだ。邦子は六法寺が神に見えた。猪一は、助かった。何も知らず、すくすく育ってくれた。邦子は生活費と、六法寺が立て替えてくれた、しかし法外な治療費のため、徹夜のビル掃除も危険な作業も何でもした。物価も変わり、返す金額も少ずつ楽になった。世話になった六法寺が他界したとき、六法寺夫人が口にした言葉に、邦子は噴き上げてくる怒りを隠せなかった。それは…。

==========================================

僕は不安でいっぱいだ。
長谷川寧の新演出にオペラ育ちの役者たちがどこまで答えを出しうるのか!
その長谷川寧の音楽ホール初演出は、はたして功を奏するのだろうか!
そして何より作曲者の僕は見事に自作を演奏できるのであろうか!!
しかしそんな中での好材料といえば今を生きる最高のオペラ歌手たちがここに集った事。
天才長谷川寧を三ヶ月もひとりじめに出来る事。
そして何よりもこの作品が音楽的にも哲学的にも興行的にも挑戦し続ける甲斐のある作品である。
と僕等自身が感じられたことである。
この瑞々しい不安こそが明日への活力だ。

2016 年 7 月 宮川彬良

==========================================

モノクロ・クロニクル
ブラック・ジャックが現在にも語り継がれる要因のひとつとして、
各エピソードの中に収められる「極限状況」の魅力がある。
ブラック・ジャック=間 黒男をはじめとする登場人物達は、毎回究極の選択を強いられる事になる。
白と黒の間に立たされる彼等は、毎回無理にでも選択を迫られている。
だが実はこれは、日常のどの場面にも言える事でもある。
そして現在、国家や政治、宗教など世界を巡る様々な状況でも一番難しいのは、「選択」という行為だ。
その何処にも正義が存在し、無数の主張が存在する。
白/黒
YES/NO
賛成/反対
ALL/NOTHING
離脱/残留
私達は日々の様々な選択を、
限られた時の中で取捨し続け、
結果現在の世界が在る。
今回のブラック・ジャックは、フィクションで終わらせるつもりはない。
現在に在る、選択のひとつとして観客に問いたい。
現代に蘇らせる為の大手術を、ひとつ施してみようと思う。

長谷川寧

Planner: BANANA

HUMAN

  • She wants a man, not just a boy

  • Like rain and sun, like cold and heat