パリでレコードを探すならここ!パリのレコードストアを厳選して紹介。

2016.06.30 Thu TEXT:Yasuhisa Okano CATEGORY:column

芸術と美食の都、パリ。

街には他の都市とは全く違う色が溢れ、 パリを訪れる人が皆、五感を敏感にし働かせている。 古に重きを置きつつも新しモノを生み出す人がいて、そしてそれを追い求める人。 そのフィードバックがまた更に世界の人を魅了する次の何かを生み出す。 言わずもがな、そのサイクルを外に向けて発信することが無理なく行われている世界有数の芸術都市である。

それは音楽シーンにおいても顕著であり、これまでにも多くのシーンやジャンルを生み出してきた。 中でもクラブミュージックに於いては、現地のレコードストアの影響は計り知れない。

そんなパリの、世界に有名店から意外に知られていないチェックすべきレコードストアの中から、 テクノ、ハウスの品揃えが豊富なお店を、厳選して紹介!

まずはパリのレコードストアの中でも特に有名な SMALLVILLE RECORDS PARIS (La Source)

品数はまずまずだが、NY系のディープハウスから今、最も旬なミニマルなハウス、そしてBerghain系の硬質なテクノや、ブレイクビーツにエレクトロニカまで様々なジャンルがストックされ、その振れ幅には驚かされる。 しかし、そのレコード棚は、公園や広場で行われるマーケットの様にレーベル名とアーティスト名がゴチャ混ぜに並んでおり、もしお目当ての作品などがある場合は少し探しにくいかもしれないが、偶然の出会いもあるかも、なんて期待を寄せてしまう。 実際、その予想は的中し、かなりの時間は費やしたものの、いい作品に出会えた。

続いてこちらは、パリの老舗レコードストア、 BETINO'S RECORD SHOP

こちらはこちらで、レコードのラインナップがかなり広く、 どちらかというと、ハウス、ディスコグルーヴ、80'sポップスなどの中古盤が主な感じ。 奥にはロックやレゲエ、ファンクなどの7インチも数多く揃える。 陽気なおじさんが色々とお勧めを持って来てくれ、更には常連のお客さんであろう人がコーヒーを持ってきてそのおじさんと話すためだけ来ていたりと、なんだかアットホームなお店。 各ジャンルのレア盤も多く、中古盤の状態も良いことから、そのおじさんのレコード愛みたいなのが少し垣間見れて、 なんだか嬉しくなった。

http://www.betinos.com/

超正統派、今の旬な音を探しに行くならここ、 Syncrophone (Tekno Shop Distribution)

ガラス張りの綺麗な店構えの中に整然と並べられたレコード棚は、大まかなジャンルで分けられ、その中でレーベルごとに分けられているため、実に探しやすい。 取り扱っているジャンルとしては、ミニマルなハウスやテクノを中心ではあるものの、意外にオーバーグラウンドで派手なものは少なく、アナログオンリーリリースの物が多く、コードストアがレコードストアである為のアンダーグラウンドなラインナップ。

奥の部屋には、中古盤や、DJ機材が置かれてあり、 輸入代理店の関係で日本では実機をなかなか見ることのできないヨーロッパブランドのレコード針やred soundのサンプラー、レアなエフェクターなどが並べられている。 関税や輸送費の関係でどうしても日本国内では高くなってしまっているような機材も、日本国内でのセール時と同じくらいの値段で購入することが出来る。 レコードユーザーでなくとも、DJなら是非足を運ぶ価値あり。

その近くにあり、Syncrophoneとはまた違った方向性で展開するのが、 Techno Import

レコードストアならぬ怪しい雰囲気が店内に漂う。 入って右の壁一面が新譜で埋め尽くされ、左側には旧譜や中古盤がどっさり。(正直、良いものを探すのだけでも疲れるくらい。。。)

しかし、店内に入ると、オーナーやお客さんは皆気さくな人たちばかりで、 一頻りお互いの事などを話した後、オーナーが「こんなのどう?好き?」といって数枚のレコードを持ってきてくれた。「うーん、これは好きだけど、これはあんまり好きじゃないかも。」なんてやり取りを何度かしていくうちに自分が使っていた試聴機の横にはレコードが50枚ほど山になっていた。

行った時間が閉店間際だったらしく、出入り口の鍵をかけられたのには少々焦ったが、その理由を聞くまもなく店内でいきなりお客さんなどがシャンパンを持ってきてパーティーが始まったのには驚いた。(たまに店を閉めてやってるらしく、たまたまそこに出くわした、らしい。)

品揃えとしては少し荒っぽいハウスや、こちらもミニマルな物が多く、その中でも他のレコードストアに比べ、癖の強い尖った作品が多いような感じ。 最近の海外のレコードストアにありがちな、Discogsに左右されて値段を付けているようなこともなく、レコードディガーにとっては外せないお店だろう。

そして中心街からちょっと外れるが、絶対に行くべき新しいレコードストア2店舗。 まずは Te Iubesc Records Shop

オーナーのDawiduさん。色々と話してくれる気さくな人で、彼自身もパリ、ヨーロッパで人気DJとして活躍しており、それを十二分に活かし厳選された商品ラインナップは納得の一言。 それによって当然、業界の繋がりも他店に比べてあるのだろう。プレス枚数の少ない新進気鋭のレーベルや、バイナルオンリーリリースのストックを紹介してくれた。 中古盤も拘って入れた感のある商品が並び、南米やアフリカンミュージックやR&B、JAZZなどが乱雑に入ったコーナーはなかなかの探しごたえがある。

そして最後は yoyakuというレコードストア。

ここは今年2月にオープンしたばかりで、行った時にはまた机を移動させたりしていた。 が、内装の雰囲気もお店のスタッフも良い人達で、入荷したばかりのレコードを順番に箱から開けて聴かせてくれた。 商品数はそこまで多くは無いものの、バイナルオンリーリリースものが多く揃い、特にミニマルなサウンドが豊富。 見たことの無いレーベルや、ホワイトプレスなども多く、ネットには載せて無い商品もあるそうなので、時間があればじっくり掘りたい、気になるレコードストアである。

https://yoyaku.io/

以上、パリ市内に数多くあるレコードストアから厳選して紹介したが、 現地のDJの数に対して店舗数が多いこともあり、値段としては日本とさほど変わらないものの、 日本などでは売り切れているものも、意外に未開封で見つかったりする、というのが感想。

もしパリに行ったら上記のレコードストアに是非足を運んでみて欲しい。

Photo by Yasuhisa Okano , Kana Miyazawa

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